2017年3月1日水曜日

先生に会いに。

3月になりました。
ご無沙汰しております。流眺でございます。


大学を卒業して27年になると気付いた先日。
お世話になった先生が退官を迎えるとの知らせ。
当時は「助教授」で、そのうち「准教授」と呼び方が変わって、
いつの間にか「教授」になって。
そうこうしているうちにこっちは「教頭」になって(笑)

変わり者の先生でね。口数は少ない、というか口下手。威厳、まるでなし。
学生にはちょっとなめられていたくらいにして、みんな平気で講義さぼっていた。
いつだったか、その先生の講義に行ったら私ひとりでね。
先生、特段腹も立てずに「せっかくだから」と2人であれこれ実験して遊んだ。

4年になったら研究室の鍵を1人だけ預けられた。
机は一番、大きな机をあてがってくれた。
先生よりも早く研究室へ行き、実験を始めて、
先生が来たら、朝一番で入れたコーヒーを出して。
帰りはいつも私が最後で、先生は早々と「じゃ、お先に」と帰って。
他の学生が研究室で音楽を聴いていると黙ってそれを止めに来て、
私が聴いているときは決してそんなことはなくて。
薬品の営業が来たら、「必要なものがあったら注文しなさい」と言ってくれて。
使い終わったドライアイスは捨てずに、いたずら用に私にくれて。
卒業論文はみんな6,7で私には9をくれて。
結婚式に招待したらきちんと来てくれて、
他の誰の時にもきっと行っていないだろうと。第一、みんな呼んだのだろうかと。
あれはひいきだったのか、かわいがってくれていたのか、
認めてくれていたのか、単に波長が合ったのか。

卒業してからずいぶん経って、小包が送られてきて、
開けると私が書いた卒業実験のデータと論文が入っていて、
「これは君の手元にあった方がいいと思うので、返します」と書き添えてあって。
そんなことしてくれる先生って、他に聞いたことがなくて。

振り返ると、私を無条件に認め、受け入れてくれた人はそんなにいなくて、
先生はそんな数少ない人の一人だったに違いないと。

どちらかというと影が薄くて、他の先生たちの方が人気があって、
今回も「ごめん、都合がつかなくて」という声がいくつも聞こえてきて。
私は決して暇なわけじゃないけど、
ごくごく自然に「行かなくては」と思ったわけで。
これから先、ひょっとしたら会う機会もないかもしれない先生に、
あの頃と同じように「お疲れさまでした」と一言、言いに行こうと。
27年ぶりに一言、言いに行こうと。
積もる話がないわけじゃないけど、無口な先生だからね。


27年ぶりに同級生にも何人か会えそうだ。
会を準備した学生たちは、あの頃はまだ生まれていなかったんだろうな。
気がつけば、そんなに時間が過ぎたのかと少し驚いている。

退官記念の祝賀会は週末の土曜日。
出かけてきます。先生に会いに。

2 件のコメント:

ハッピー さんのコメント...

退官記念の祝賀会、楽しみですね。
良ければ会で先生と喜べたかどうか、教えて下さい。
楽しみにしています♪

旬風亭流眺 さんのコメント...

ハッピーさん、こんにちは。
27年ぶりに会った人ばかりで、感慨深いものがありました。
先生も元気そうでした。